保護者のみなさんに、子どもたちのこころとからだについて正しい知識を得る機会や保護者同士で悩みや喜び、安心を共有してもらう機会を提供したい。
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保護者のみなさんに、子どもたちのこころとからだについて正しい知識を得る機会や保護者同士で悩みや喜び、安心を共有してもらう機会を提供したい。

NHK学園東京本校では、「1年生保護者懇談会」として、教育相談室から保護者に向けたミニ講演会を開き、その後に保護者同士でお話をすることで悩みや経験を共有する場を設けています。
高校生にもなると、学校や勉強のことをなかなか話してくれなくなり、保護者の方は心配も多いものです。学年を超えて同じ心配や悩みを持つ保護者同士で話をする場を持つことで、「うちの子だけではないんだ」「2年経ったら子どもの成長とともに今の悩みが解決するかもしれない」と気持ちが楽になることもあります。
特にNHK学園の場合、コースにもよりますが、月に1、2回の登校以外は自宅学習が中心である生徒が多いため、物理的にも保護者の方が一番長く生徒たちと接する立場です。横のつながりを持つことで、思春期の生徒たちと最前線で向き合う保護者自身の心が健やかでいられるように、と願って開催しています。

しかし、今年もコロナウイルスの感染拡大により懇談会の開催は難しい状況です。そこで、今回は講演会を中心とした保護者向けの学習会を開催しました。

講演テーマは「思春期のメンタルヘルス」。お話をいただいたのは、国立障害者リハビリテーションセンター病院 小児科・児童精神科の深井善光先生。身体症状と不登校の関係に焦点を当てて臨床されています。
NHK学園の「こころの相談医」として、総合教育相談センターにアドバイスをいただいたり、保護者向けの個別相談の場を持っていただくなど、専門的な観点からのサポートをいただいている方です。

お話は、事前に保護者からいただいていた質問への回答も交えながら、進行しました。

「子どもの機嫌に振り回されない方法はありますか。」というご質問には深井先生から、こんなアドバイスがありました。
子どもから大人になるこの時期は、「放っておいて」という気持ちと「かまってほしい」という気持ちに揺れ動くもの。ですので、振り回されて結構!というのが先生の解答です。「放っておいて」という険悪な態度のときはかまわず、「かまってほしい」と依存的な態度のときは、「よしよし」と包容力をもって接しましょう。そうやって子どもに振り回されていくうちに、徐々に距離が離れ、対等な青年期に移行するのです。
…なるほど。親は「振り回されるのが役割」ということですね。

起立性調節障害についてのお話もありました。
起立性調節障害は、立ちくらみや立ち続けると気持ちが悪くなる症状があり、午前中は頭痛や倦怠感があり、起きられない場合もあります。発症の頻度は、中高生の約2割に及ぶそうです。しかし、多くの人は登校ができているとのこと。
起立性調節障害が始まるのは小学4、5年生から。中学2年生頃をピークに悪化し、高校2年生頃には軽快します。深井先生からその発生のしくみをうかがって、納得しました。
4本足歩行であれば心臓と四肢が同じ位置にありますが、2足歩行を行う人間は、頭が上にあるため、足から血液を上に送る負荷や心臓から頭に血液を押し上げる負荷がかかっているのです。それが、急激に身長が伸びる時期には、身体の大きさに対する血液の絶対量が足りない上に、身長が伸びる分だけ血液を押し上げる負荷も増すため、頭まで血液が届きにくくなってしまうというわけです。

他にも、たくさんのためになるお話をうかがいましたが、
そのどれもが、理論やデータ、ご経験などをもって、親の不安を小さくしてくれる内容でした。

次回は、ぜひ、「懇談会」も合わせての開催ができれば、と思います。

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