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令和2年度卒業生の答辞をご紹介します。

3月27日(土)、令和2年度のNHK学園高等学校東京本校の卒業式が行われました。東京本校のスタンダードコースライフデザインコース登校コース合同での卒業式です。式は卒業生のみの参加による2部制とし、一度に集まる人数を制限しての実施となりました。

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NHK学園のある東京都国立市は、国立駅から一橋大学の前を通り南へのびる「大学通り」の桜並木で有名です。当日は穏やかに晴れて、桜も満開!花も卒業生の門出を祝ってくれているようでした。

全国の協力校でも卒業式が行われ、今年度の卒業生は1242人。それぞれの感慨を持ちながら卒業の日を迎えたことと思います。全卒業生の思いを代表して東京本校卒業式第2部で答辞を務めた、河村歩瑠さんの答辞全文をご紹介します。

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卒業生代表 答辞

やわらかな春の日差しに、心も晴れやかになる季節となりました。コロナウイルスの影響は未だ続いておりますが、私たちのためにこのような素晴らしい卒業証書授与式を開いてくださり、ありがとうございます。心より御礼を申し上げます。

NHK学園での高校生活は、私にとってあっという間なものでした。三年前、期待と不安を胸に初めて登校した日のことを今でもよく覚えています。月に一度の登校で友達ができるだろうか。担任の先生はどんな人だろうか。どんな日々になるのだろうか。様々な思いがありました。しかし、始業式で友人ができ、不安は早々に消えて、この三年間は本当に良い日々を過ごすことができました。
私のクラスは年代の異なる方も多くいらっしゃいましたが、一緒に試験勉強をしたり、体育の授業で声をかけ合ったり。垣根を感じない、和気あいあいとした空気で、毎月のスクーリングがとても楽しみでした。また、共通の趣味を見つけたり、授業で一緒になったり、些細なきっかけから、今日まで仲良してくれた友人たちと出会えたことを、何よりも喜ばしく思っています。
そして、先生方にも本当にお世話になりました。個別に勉強を教えていただいたり、親身に相談に乗っていただいたり。力強い言葉をいただくこともたくさんありました。
私は生徒会に所属していたため、そこでも貴重な経験をたくさん積ませていただきました。特に印象に残っているのは、運営側として参加した運動会です。NHK学園の運動会は、競技の参加者をその場で集めます。そのため、初対面の人に声をかけ、競技に参加してくださる方を探します。一人一人に声をかけるのはとても緊張しましたが、先生方のサポートもあって、安心して務めることができました。そのとき、殻を破ったかのように、自分の成長を感じたことをよく覚えています。人の前に立つことがあまり得意ではない私が、こうして答辞を務めさせていただいているのも、先生方のご指導があったからです。この学園で積み重ねた日々は、これから先も、必ず役に立つと確信しています。
私生活では、主体性を持たなければ始まらない日々の中で、自分が何をすべきか、何をしたいのか、どうありたいかなど、長い時間をかけ見つめ直せたことが、とても大きかったです。これまでの考えや思いを一つ一つ再考したことで、自分の基軸となる考え方を発見し、叶えたい夢を見つけました。

三年間、私は以前人に言われた「どこで生きるかではなくどう生きるかだ」という言葉をずっと考えてきました。今、その言葉を自分の言葉として言うことができます。そんな自信を得ることができました。この先、様々な辛苦が降りかかるでしょう。それでも、ありたい自分の姿を持ち、チャレンジ精神を忘れず、この学園で得た自信を思い出せば、いつかきっと実を結ぶことができると信じています。共に卒業する方々にとっても、高校生活の経験が生きる力となり、この先の人生が豊かになることを祈っています。

先生方、来賓の皆様、保護者の皆様、そして在校生の皆様。多くの人のサポートのおかげで、私たちは無事に卒業することができます。これまで関わってくださった全ての皆様に、卒業生代表として感謝を申し上げます。

最後に、NHK学園高等学校の益々の発展を祈り、答辞とさせていただきます。

令和三年 三月二十七日
NHK学園高等学校
第五十五回 卒業生代表

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